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「売れる」フレームワークをおさらい 購買プロセスを意識したマーケティング戦略を考える

「売れる」フレームワークをおさらい 購買プロセスを意識したマーケティング戦略を考える

「売れる」フレームワークをおさらい 購買プロセスを意識したマーケティング戦略を考える

購買プロセスなんてマーケティング理論は知っているよ! 本当にそれでライバルに差をつけることなんてできるのかな、そのように思った方も多いかもしれません。

確かにAIDMA理論に代表されるように、お客さまが購買に至るまでのプロセスを説明したフレームワークは数多くあり、販促やマーケティングに関わる人であれば誰でも知っているもの。実際に購買プロセスをマーケティング戦略の立案に活用していますか、という問いには手を挙げる方は少なくなるように思います。

当然ですが、知っていることとそれを活用できることには大きな隔たりがあります。ここでは購買プロセスの種類からその活用方法までご紹介。活用できている人が少ないなら、逆にいうと、活用できればきっとライバルに差をつけられるはずです。マーケティングにおいて基本的なフレームワークであることから利用シーンも多いので、身につければあなたの大きな“武器”になってくれるでしょう。

購買プロセスというフレームワークは選択が肝心です

購買プロセスというフレームワークは選択が肝心です

購買プロセスに限らずフレームワーク全般にいえることですが、数あるフレームの中からどれを選ぶのかが最初の重要な選択となります(切り口を決めるという言い方もできます)。購買プロセスも複数あり、自社のターゲットや商品にマッチするものを選ぶのが肝要です。では、どのようにして切り口を決めればいいでしょうか。

購買プロセスの決め方の代表的なものは、お客さまが購買に至るまでの動線の観察と、購買のプロセスを短期的に観測するか、長期的に観測するかという時間軸で決める方法があります。

1つ目の購買に至るまでの動線ですが、これはお客さまが触れるメディアを検討するとわかりやすいでしょう。あなたのお客さまはあなたの商品をどこで知りますか? 店頭看板でしょうか? Webサイトでしょうか? 自社のユーザーが、どこで商品・サービスを知り、購入に至っているかを観察することが重要です。
例えば、Webサイトで商品を知ることが多いようなら、後述するAISCEASを参考にしてみるといいでしょう。店頭看板や交通広告など商品を知るための入り口が複数あるようでしたらAIDMAで分析してみるのがおすすめです。

時間軸で決めるというのは聞きなれない方法かもしれません。これは、ガムのマーケティングを例にすると、数か月内にガムを買ってもらおうとするのと、この先10年を自社のガムのファンでいてもらおうとするのでは戦略が変わることを意味します。戦略が変わるということは、切り口となる購買プロセスも変えていく必要があるのです。これは現在の目標が短期的なものか長期的なものか、自社の状況をもとに設定してください。

これだけは知っておきたい! 代表的な購買プロセス

購買プロセスの決め方を理解したら、次はどのようなモデルがあるかを見ていきましょう。実行するにあたって、自社の商品・サービスにはどのモデルがマッチするかを意識しながら読み進めてみてください。

AIDMAモデル

Attention(注意) Interest(興味) Desire(欲しい) Memory(記憶) Action(購買)

購買プロセスのモデルとしては最も有名なモデルといっていいでしょう。どこかで一度は聞いたことがあるという方も多いと思います。1920年代に米国で生まれたといわれていますが、100年近くたった現代でも十分に通用するモデルです。

AIDMAは、消費者の購買決定プロセスを知り、消費者がどのような状況に位置しているのかを把握することで、状況に適切な方法を検討・実施することができます。しかし、消費者はそれぞれ価値観や期待、コミュニケーションの基盤となる知識レベルは違います。そのため、同じコミュニケーションを行った場合でも反応は異なります。「誰に向けたサービス」なのか、ターゲットの選定が重要な要素になります。

AISCEASモデル

Attention(注意) Interest(興味) Search(検索) Comparison(比較) Examination(検討) Action(購買) Share(情報共有)

AISCEASは、「アイセアス」もしくは「アイシーズ」と読み、インターネットの購買行動を表しています。同じようにインターネットにおける購買プロセスを表したAISASよりも要素が多く、プロセスを細分化できるのが特徴です。

認知段階ではどのようなメディアに接触するか(メール広告、ネット広告など)、比較・検討段階ではどのようなメディアに接触するか(リスティング広告やカタログ・DMなど)、購入段階ではどのようなメディアに接触するか(ネット掲示板で使い勝手を書き込みできる)など、インターネットを中心に、購買プロセスの各段階でどのような施策を投下すべきかを検討するときに向いています。

AMTUL

Aware(認知) Memory(記憶) Trial(試用) Usage(本格的な使用) Loyalty(固定客化)

AMTULは、AIDMAが短期的な購買衝動を説明するのに対して、より長期的な心理の移り変わりに着目したモデルであり、試用、本格的な使用、固定客化というように購買後の心理を段階分けしているのが特徴です。また、AIDMAより各段階を定量化しやすいのも特徴で、「再認知名率」「再生知名率」「使用経験率」「主使用率」「今後の購買意向率」という指標を調査することで、コミュニケーション目標を達成できたかを把握することができます。

購買プロセスを実際に活用してみよう!

代表的な購買プロセスとして3つのモデルを挙げました。繰り返しになりますがすべてを覚えるのではなく自社・商品にマッチするものを見つけることが重要です。そして、より重要なのが実際にそれを活用してみることです。

購買プロセスは文字通り購買に至るまでのプロセスです。言い方を変えると、各ステージのどこか1つでもお客さまが離れてしまっては購入に至りません。そのため、どこでお客さまがつまずいているかを知ることが重要となってきます。売上が伸び悩んでいる原因(どのステージが停滞しているか)を特定し、そこに集中的に打ち手を投下していくことで効果を発揮しやすくなります。まだ知られていない商品にもかかわらず、購入を促すキャンペーンを投下しても効果は期待できません。

購入プロセスの活用:AIDMA

AIDMAであれば、認知者(Attention)の興味(Interest)が喚起され、欲しいという気持ちになり(Desire)、記憶に残り(Memory)、買う(Action)というプロセスに従って、各ステージにいる人数は段階的に減少していきます。

・商品やサービスは見込み客に認知されているか?(Attention)

・見込み客の興味を引くことができているのか?(Interest)

・具体的な価値を提示して欲しいという気持ちにさせることができているか?(Desire)

・記憶に残るように何度も情報に接触できるようにしてあるか?(Memory)

・カード払いや見込客の生活動線上に購入場所があるなど購入しやすい工夫はされているか?(Action)

このプロセスのどのステージで停滞が起こっているか(急激に人数が減少している箇所はどこか)を把握することで戦略課題を見つけることができます。各ステージの定義は自社の商品・サービスに応じて、適宜置き換えてみてください。

購入プロセスの活用:AISCEAS

AISCEASの場合は、下記のように細かくステージごとに分析することで、どこに原因があるのかを特定しやすくなります。

・商品やサービスは見込み客に認知されているのか?(Attention)

・見込み客の興味を引くことができているのか?(Interest)

・検索されたときに、商品やサービスの情報にたどり着くのか?(Search)

・比較・検討されたときの条件をクリアできる情報を公開しているか?(Comparison・Examination)

・サイトは購入しやすい作りになっているか?(Action)

・商品やサービスに関する情報が共有されているか?(Share)

このようにAISCEAS はユーザーがWebサイトを中心に購買に至る商品・サービス向けに開発されたモデルです。

購入プロセスの活用:AMTUL

AMTULは長期的なマーケティング目標を達成するための購買プロセスです。

・商品やサービスは見込み客に認知されているのか?(Attention)

・商品やサービスを想起(思い出すことができるほど認知されている)できるか?(Memory)

・商品やサービスを使ったことがあるか?(Trial)

・商品やサービスを何度も使ったことがあるか?(Usage)

・商品やサービスのファンになってもらっているか?(Loyalty)

多くのビジネスにおいて、最終的なゴールはお客さまが自社のファンになってくれることです。そのため、長期的な視点で考えるAMTULは試用(Trial)後もステップが段階分けされています。このモデルはとりわけ定量化が重要です。「再認知名率」「再生知名率」「使用経験率」「主使用率」「今後の購買意向率」という指標を調査して、自社の商品・サービスはどの段階が強み・弱みになっているかを把握すべきでしょう。

活用することでマーケティングチャンスが広がる

知っているだけではNG、は購買プロセスに限らずすべてのマーケティング理論にあてはまります。お客さまの購買プロセスを把握し、どこでつまずいているか原因を特定して最適な施策を考案するという一連の手順は、あなたのマーケティングチャンスをより一層広げてくれるでしょう。

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