販売促進ノウハウ
公開日: 2018-12-12
MAとCCCMの違いとは?マーケティングのトレンド手法を把握しよう
今回、紹介するのは、MA(マーケティングオートメーション)。そして、CCCM(クロスチャネル・キャンペーン・マネジメント)です。よく似ている概念ですが、これらの手法を説明できますか? 最近、打ち合わせの場でもよく聞かれるようになった、このトレンド手法を徹底解説します。
販売促進の担当だから自分には直接関係ないといって、最新手法を把握することをおろそかにしていると、商談や社内打ち合わせで恥をかくことになりかねません。たとえ担当業務外だとしても、トレンドの手法はマーケティングの会話をするうえで、話題にのぼることも多いのです。もちろん、すべてを把握するのは不可能ですが、トレンドとなっている手法は確実に把握しておきたいものです。
ここでは、MAやCCCMがどのようなものであるかと、その違いを解説。成功事例をあわせて紹介するので、参照していただくことで、より理解が深まるでしょう。
MAとCCCMの違いって何だろう?
MA(マーケティングオートメーション)とは、企業のマーケティング活動を、より高く、かつ効率良くすることを目的としたソフトウェアです。一方で、CCCMは複数のチャネルを横断して顧客とのOne-to-Oneコミュニケーションを実現するためのソフトウェアを指します。
MAとCCCMは、境界線が曖昧な近しい概念ですが、似て非なるものです。大きく違うのは、その目的となります。
日本では一般的に、BtoB向けのソフトウェアをMA、BtoC向けのソフトウェアをCCCMと呼ぶことが多くなっています。メールや Webなどを活用してマーケティングを効率化するという点は同じですが、対象となるターゲットが違うのです。広義のMAのなかに、狭義のMA(BtoB向けソフトウェア)とCCCM(BtoC向けソフトウェア)があるとイメージいただくと、わかりやすいでしょう。
CCCMで顧客とのOne-to-Oneコミュニケーションを実現
BtoC向けのマーケティングで利用されるのがCCCMですが、多くの企業から注目されるのには理由があります。
CCCMの目的は、マーケティング活動の「自動化」と「最適化」を実現し、顧客とのOne-to-Oneコミュニケーションを効率的に実現することにあります。
Webの発達に伴って、さまざまなソフトウェアが開発されていますが、ソフトウェアが増える分、業務も煩雑になりがちです。もともと人間が行っていた作業の一部をシステムにゆだねることで、担当者の負担を軽減できます。浮いた時間を別の業務にあてることができるので、業務の生産性が高まるでしょう。そして、ソフトウェアが代行することで人的ミスを防ぎ、正確なマーケティングができるようになります。
また、CCCMは、マーケティングアクションの最適化をもたらします。過去のデータから分析し、ユーザーの動線に応じて、正確なアプローチを自動的に実施してくれます。
例えば、あるユーザーが、ECサイトを運営している会社の自社商品をお気に入り登録してくれたとしましょう。すると、お気に入り登録をしてすぐに、Eメールが届き、「このお気に入り商品を購入すれば、累計で〇○ポイントになりますので、○○様は、ゴールド会員になれます」、といった通知が届きます。これは、「お気に入り登録したユーザー」というセグメントに対して、ユーザーの購入履歴、ポイント残高、商品の在庫状況を瞬時に分析し、媒体としてEメールを選択して、ユーザーにアプローチするというCCCMの活用例です。このように、データを分析して、適切なタイミングで最適な媒体を見つけユーザーにアプローチする、という煩雑なマーケティングをCCCMが代行してくれるのです。まさに、マーケティング活動を最適化して、商機を逃さないソフトウェアといえるでしょう。
業界を超えて導入されるCCCM
このように、CCCMには負担を減らすメリットと、効果を高めるメリットがあり、多くの企業から注目されています。さらにCCCMへの理解を深めるために、成功事例を二つ紹介しましょう。
一つ目は、スキンケア商品を販売している企業。この企業では、通販サイトの展開に伴って、Web上の管理・分析ツールの煩雑化が課題となっていました。そこで、CCCMを導入することで、煩雑化していたツールを一元管理できるようになり、生産性と正確さが大幅に上昇したそうです。CCCMのメリットである、マーケティング担当者の負担軽減を実現した好例といっていいでしょう。
二つ目は、衣料品のECプラットフォームを運営する企業。カートに商品を入れたにも関わらず、購入に至る前に離脱してしまったユーザーがいた場合に、そのユーザーが再度サイトにログインした時にトップページでその商品を紹介し、さらに、それに関連する商品をメールで配信することで、売上に大きく貢献したそうです。CCCMは、このように複雑なユーザーの行動に対して、最適なマーケティングアクションを自動的に展開してくれます。
最新のトレンド手法を理解することが、お客さまとの信頼関係をつくる
あなた自身がMAツールを直接活用して運用することが多くなかったとしても、最新のトレンド手法を理解していれば、商談や社内打ち合わせでMAの話題がでた際に、あなたのマーケティング力の信頼を高めることになるでしょう。その信頼は、人との協働作業であるプロモーションの進行にも、良い影響を与えてくれるのです。