母の日は、ギフト商戦が盛り上がる5月の一大商戦期。市場が活性化するため、絶好の販促チャンスといえる歳時です。しかし、女性向けの商材を扱っている企業はともかく、そうでない企業は母の日を利用した販促を断念してしまうケースがあるようです。
一見女性とは関係ない商材でも、工夫次第で販促につなげるのは難しいことではありません。
ここでは、どのような商材を扱う企業でも実施できる、母の日向けの販促手法を紹介していきます。会社や商材のPR、企業のファンづくりに役立ててみてください。
ターゲットを明確にしてから施策を立案するのは販促活動の基本ですが、母の日の販促では注意しなければならないことがあります。それは、母の日プロモーションでターゲットとなるのはプレゼントを贈られる母親ではなく、あくまで贈り手である子どもたちであることです。ここを間違えてしまうと、非購買者にアプローチすることになり、販促効果は望めません。
また、ターゲットとなる子どもたちの年齢層にも注意が必要です。小学生と20歳では、同じ子どもでも施策は大きく変わってきます。自社の商材を考慮して、最もふさわしいターゲットを選定しましょう。
それでは、母の日の販促手法を紹介していきましょう。初めに、集客を目的としたイベント手法です。
おすすめは、親子で体験できるイベントを開催すること。母の日に、「子どもと一緒に過ごす時間」をプレゼントするのです。母の日プレゼントといえばカーネーションが王道ですが、モノではなくコト(時間や体験)を子どもが母親にプレゼントする理由を作ってあげるのです。施策の例としては、料理教室、親子での食事会イベントなど、さまざまな施策が考えられます。
さらに、子どもに向けて、母に贈るプレゼントを手作りできるワークショップイベントも効果的です。子どもからの手作りグッズは、母親にとって素晴らしい贈り物となることでしょう。
子どもから母親に「いつもありがとう」の言葉とともに渡されるプレゼント。このプレゼントに自社商材が当てはまるようであれば、「母の日ギフト」という切り口で販売する手法は効果的でしょう。しかし、必ずしも自社商材が女性向けでない場合もあります。そんな場合は、プレミアムを用意することで母の日ギフトとして利用してもらうことが可能です。
あなたの会社の商材が女性向けのものではなかったとしても、その商品を買ってくれたお客様に来店ノベルティや購買ノベルティとして、母親が喜ぶモノを提供することはできるはずです。
例えば、いつも立ち仕事が多いお母さんへのプレゼントとして『休足時間』のようないたわりグッズを手渡すシーンは想像しやすいですね。ノベルティの名入れスペースを活用して、子供から母親へのメッセージを書けるように工夫してみてもよいかもしれません。
最後に、キャンペーンを利用した自社商材のPR手法を紹介しましょう。自社商品と母の日を関連づけたテーマを設定して、キャンペーンを展開していく手法です。
事例としては、大丸松坂屋百貨店の「母娘の想い出ソング大募集」が好例です。これは、文字どおり、母娘で想い出となっている音楽を募集するキャンペーンで、Web上で展開されました。応募していく過程で、自然に『母の日ギフトを取り扱っている大丸松坂屋』というイメージを刷り込んでいるのがポイントです。このように、巧みに母の日と連動させてキャンペーンを展開することで、自社商材のPRをしていきましょう。
大丸松坂屋以外にも、母の日のエピソードを募集したキャンペーンなど、ほかにもたくさんの事例があります。母の日と連動したテーマというと難しく考えがちですが、住宅販売では「母娘の家の想い出」、通信事業では「母に贈りたいメッセージ」など、工夫次第でさまざまな企画を立案できるでしょう。
自社商品を母の日ギフトとして販売する、といった定番の手法以外にも、さまざまな販促手法があることを紹介しました。母の日は、どのような商材を扱う企業でも販促が可能ですので検討してみてください。母の日の販促は、子どもが親に感謝するのをサポートする活動ともいえます。そのため、販促効果だけでなく、企業イメージのアップにもつながるでしょう。