販促を長年担当していると、自社のやり方や先輩社員の業務の進め方を踏襲することも多く、ルーティーンワーク化してしまっていることに気づくこともあるでしょう。しかし、こうした「いつもどおりのやり方」が、売上アップやスキルアップのボトルネックになっている可能性も……。同じことの繰り返しに、危機感を覚えている人もいるのではないでしょうか。
普段のやり方からちょっと離れ、スキルアップを意識してみることで、個人的なスキルの伸び悩みも解消できます。また、スキルアップだけではなく、売上向上への貢献や、新たな顧客獲得につながることも。ここでは、販促担当者の伸び悩みを解決する、スキルアップの方法をご紹介します。
チラシやDMなどの印刷物は、販促ツールの中でもとりわけ古くから活用されていて、目新しさは感じづらいかもしれません。しかし、だからといって、「使えない」「効果がない」と主観的に判断していては、あなたのスキルアップにつながりません。新たな技術を組み合わせることによって、これまでにない価値を生める可能性があるからです。
たとえば、印刷の内容をお客さまごとに差し替えることができる「バリアブル印刷」。キャッチコピーや商品のイメージ写真をターゲットごとに差し替えることで、Webの特権と思われがちなOne to Oneマーケティングを実現できます。※バリアブル印刷に関してはこちらの記事もご覧ください。
お客さまごとにメッセージを最適化!One to Oneを実現する印刷とは? - ライオン(Lion)の販促のためになるブログ
また、スマートフォンなどの機器で読み取ることで、画面内にキャラクターや映像が浮かび上がり、仮想空間を作り出す「AR(拡張現実)」の活用も考えられるでしょう。デザイン内にARの読み取りマーカーを印刷すれば、チラシやDMもエンターテインメントの入り口として活用できます。こうしたアイデアを取り入れていけば、競合他社が実現していない、革新的な広告を作ることも可能。既存ツールに新しい技術をプラスすることを常に意識するようにしましょう。
国内で広まっている情報だけを取り入れていては、競合他社との差別化が難しく、価格競争に陥りがち。新しい手法は海外から広まることが多いため、最新情報の収集には、国内の情報だけでなく、海外へとアンテナを張ることを心がけましょう。
「英語が苦手だから……」と諦めてしまう必要はありません。「海外の情報を紹介した日本向けの情報発信サイト」もたくさんありますし、オンライン上で機械翻訳をしてくれるサービスも豊富にあります。また、事例の紹介をしているサイトは得てして画像や動画が盛り込まれているケースも多いため、眺めているだけでも十分に参考になるかもしれません。
「ツールの活用事例」「販促活動の成功事例」「新たなマーケティング手法」など、海外の最新情報を積極的に取り入れる姿勢は、間違いなくスキルアップにつながります。また、海外の事例をどうやって国内のビジネスシーンに取り込めるかを考えることも、効果的なスキルアップの手法といえるでしょう。
技術的な知識や最新の情報は、自分のなかに「体系化された知識」として取り込むことが重要。しかし、収集した知識や情報も、単に見聞きしただけで終わってしまってはスキルアップにつながりません。そんなときは、「情報の発信側にまわってみる」のもポイント。
近ごろでは、ブログメディアやSNSなど、情報発信ツールがたくさんあります。無料で使えるものも多く、気軽に情報発信をはじめることができます。学んだ知識を発信するメリットは、取り入れた知識や情報を再確認することで、自分のなかにしっかりと定着させられること。また、情報の発信者としてWebユーザーからフォローされることもあり、結果として「反響営業」の取り組みにもつながるのです。
情報収集をスキルアップにつなげるためには、インプットだけで終わらせるのではなく、アウトプットを心がけることを意識してください。ビジネスにおけるブログのメリット・デメリットに関してはこちらの記事にもまとめてありますので、併せてごらんください。
大規模プロモーションだけじゃない!販促担当者が独自に取り組める施策3選 - ライオン(Lion)の販促のためになるブログ
販促活動をしていると、時間に追われてしまい、ついつい「作りっぱなし・送りっぱなし・配りっぱなし」に終わってしまうこともあるでしょう。予算を抑えることを求められ、競合他社が続々と増える今の時代、それだけでは、結果を残す販促活動を行うことができません。そこで意識したいポイントが効果検証です。チラシやDMもWebの技術をプラスすることで、しっかりとした効果検証ができるのです。
Webプロモーションの場合は、アクセス解析やデータ分析をすることで、「販促の効果検証」が可能。また、チラシやDMでも、QRコードを印字してWebに誘導することで、顧客分析や効果検証ができます。お客さまに配布したツールがどういった効果につながったのか検証できるのはもちろんのこと、次に制作するツールの改善点や訴求ポイントなど、さまざまな発見があることでしょう。
「販促ツールを作って届ける」だけの取り組みから、「お客さまに届けた販促ツールが、どういった効果をもたらすことができたのか」といった結果を、Webの技術を活用して分析・効果検証することが、販促担当者としてのスキルアップにつながります。PDCA(PLAN・DO・CHECK・ACTION)の取り組みを徹底することが、戦略的なツール作成のスキルを高めてくれるのです。
従来の販促施策の効果測定にお悩みの際はこちらの記事もご覧ください。
【要保存】企画立案と効果測定に役立つ!プロモーションの基準値まとめ - ライオン(Lion)の販促のためになるブログ
何気なく普段のやり方を続ける姿勢から、「新たな技術」「海外の事例」「情報の発信」「効果の検証」など、新たな考え方をプラスすることは、今の時代、スキルアップに欠かせないポイントといえるでしょう。新たな考え方は自社にとって違う切り口をもたらすことになりますし、競合他社との差別化にもつながります。既存の考え方にプラスワンすることを常に意識しながら、販促の手法だけでなく、あなた自身のスキルもどんどん伸ばしていきましょう。